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チャリンコで大原へ

京都大原は有名な観光地。京都生まれにもかかわらずこれまでに寂光院しか入ったことがなく昔バイクで来ても大原はほとんど通過点でした。
変速機は付いているものの小径車のチャリンコでの遠出。昨年同じチャリで高雄に行って以来の長い坂道が待ち構えています。
同志社大学のアーモスト館。ウイリアム・ヴォーリズ設計
阿弥陀寺。信長の墓がある。
お寺の入口の横にある黒板に書かれた言葉に思わず納得

子供の守り神として知られる三宅八幡宮
家を出たのは11時過ぎ。日の暮れも今までみたいに長くないし、のんびりという訳にはいきません。高野川方面に向けて走り、花園橋のコーナンに寄ってカメラのフィルムを買った後、三宅八幡宮に立ち寄り高野川沿いに大原に向かいます。ここからは上りの連続。車がすぐ横を追い抜いて行くので、こ、こわ〜。郊外に行くほど舗装道は車優先で危険。こんな所を走るにはヘルメットの必要性を感じます。
 八瀬あたりの道端に犬か猫らしい死体を発見。車にはねられたのでしょう。しかしよく見ると小さなタヌキでした。まだ子供かも知れません。道の一番脇にあるので発見者か誰かが寄せておいて後で連絡して処理する可能性あるな…と、めんどうを回避しょうとする自分がいます。軽く手を合わせて、後ろ髪ひかれながらその場を後にしました。
「おまえも気をつけろよ」という忠告だと受け取り気を引き締めて安全走行を心がけます。
途中コンビニのおにぎりで昼食休憩してから三千院の門前近くに自転車を置いたのが午後2時過ぎ。家を出てから休憩はさんで3時間程かかりました。

とりあえず三千院は後で見る事にして律川上流の「音無の滝」に向かいます。途中何気なく入った来迎院は慈覚大師円仁(*)が大原を開山した後、良忍上人が建てたお寺で普段はあまり人の訪れない閑静な場所。本尊の如来三尊がやさしく出迎えてくれます。さらにカエデなどの緑の木立に囲まれた気持ちのいい小道を歩いて「音無の滝」に到着。疲れを癒すがごとく涼しげな音をたてて流れる滝でした。良忍上人が滝に向かって声明(しょうみょう)を唱えると滝の音と和してついには滝の音が聞こえなくなったというのが名前の由来だそうです。

 来た道を戻り初めて三千院に入ります。寝殿の庭からの眺め、美しい苔のじゅうたんに林立する杉木立とその合間に見える素朴な往生極楽院の建物が印象的です。
 写真では三千院境内は人が少ないように見えますが午後遅かった事もあります。紅葉シーズンになれば多くの観光客で賑わうのでしょう。
  

大原の民家

来迎院の如来蔵

「音無の滝」への道

滝まであと少し
「音無の滝」に着きました。
地図リンク
清流が岩肌を伝って流れ落ちます。
大原と言えば三千院。京都人なのに初めて入ります。

癒しのひととき
三千院は最澄が開基したお寺
三千院の写真ではお馴染みのアングル。苔と杉木立の向こうに見える往生極楽院の位置が絶妙。もうじき紅葉で彩られます。

庭苔が素晴らしい。

往生極楽院を正面から見ます。

三千院を後にします。
367号線を八瀬方面に少し戻り花尻橋から右に折れヤマザクラの並木を見ながら高野川沿いの道を行きます。江文峠方面の標識を頼ってしばらく行くと放し飼いの鶏に出会ったりしながら江文神社へ。拝殿はきれいですが、あたりを見回すと荒れた感じ。神社の人も見当たりません。参拝者も少なく僅かな賽銭だけでは管理費用すら見込めないのでしょう。少し戻って江文峠や金比羅山に行けると思われる細い山道に入ってみました。小さな渓流の狭い渡しを注意しながら渡って石がごろごろしてる所を自転車を押しながら歩きます。昨日の雨でぬかるんでいる所もあり、更に暗い茂みの中へと道が続くのが見えます。時計を見るともう5時近く。峠が近いとはいっても初めての場所。実は若い頃に一度サークルのハイキングでこのあたりに来た事あるのに地理的な記憶がまるでありません。そもそも方向音痴気味だし以前来た事がある道もよく忘れる(汗)
大原から山の中は暮れるのが早く、途中であたりが真っ暗になるといけないので引き返すことにし、舗装された車道に出て静原へ向かいました。坂道をえっちらこっちら上がるとすぐ江文峠。先ほどの山道から車道に出られると思われる場所なのに気がつきませんでした。後は静原まで快適な下り道が続きます。

 静原ではあちこちにコスモスが咲いていましたがもう日がかなり暮れているので写真はあまり撮りませんでした。
上賀茂に出て堀川通りを南下。「マルノウチ」で100円ケーキとシュークリームを買って帰宅。翌る日は腰痛が…これがやっぱり限界か?



(*)慈覚大師円仁
下野国(栃木県)生まれ。15歳で比叡山に登り天台宗開祖最澄に師事した。838年遣唐使として9年間唐で苦学修行し、その当時の中国を伝え記した「入唐求法巡礼行記」はマルコポーロの「東方見聞録」、玄奘三蔵の「大唐西域記」(西遊記の種本)に並ぶ世界三大紀行のひとつとされている。(う〜ん、スゴイ人だったんだ)
平泉の中尊寺や山形の立石寺など東北地方の名刹を開山、江戸の浅草寺を中興した。

放し飼いの鶏が10羽以上いました。

江文神社
地図リンク

江文峠付近

静原

本当はもっと明るくコントラストに乏しい眠い写真だったので大きくガンマ補正しました。

市原の叡電踏切
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