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 神泉苑から上賀茂へ

二条城の少し南にある神泉苑は平安時代大内裏の南に面した皇族のお庭でした。当時は現在より何十倍広く、もっと大きな池がありました。御池通の御池とは神泉苑の池が由来です。
上賀茂は京都の北、上賀茂神社を中心とした賀茂川流域一帯の東(北端は除く)の地域です。説明がわかりにくいですね。昔は豪族、賀茂一族が支配していました。上賀茂神社より北はほとんど山です。

上賀茂に行く前にアヒルちゃんに会いに神泉苑に行きました。「フォトライブラリ風景」には先代らしき(?)アヒルがいますのでそちらもご覧下さい。
地図リンク

ユニークな鯉と亀の塚。台座には「生きものは大切に」と書いてあります。

この赤い橋を願い事を念じて渡るとかなえるといいます。
旱魃の時空海はここで竜神に祈願し大雨を降らせたと言われています。池のそばには竜神様の祠があります。

さて上賀茂へまいりましょう。ここは上賀茂橋。地図では鴨川は上流で賀茂川と名を変えます。この先の御園橋を右に曲がると上賀茂神社ですが後で寄るこにします。

上賀茂神社の前を通りすぎると社家の土塀が続きます。社家とは神社の官職の邸宅のことです。一般公開している邸もあるそうです。地図リンク

前を小川が流れ、石橋を渡って出入りします。この邸だけ橋の両側は草ぼうぼうです。

最近テレビで歌手の加藤登紀子さんが子供の頃社家に住んでいた頃の思い出を語っていました。庭にも小川が流れ水がいつも身近な存在だった事を「琵琶湖周航の歌」に及んで話されていました。

社家の家並みから東へ行き信号を北に折れると大田神社があります。参道の右側に大田ノ沢があり天然のカキツバタ(杜若)の群生が咲きます。天然記念物に指定されています。
いまいち花が少ない・・・と思っていると「今年はあかんなあ」カメラ持ったおじさんの声で来年に期待することにしました。
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和歌にも詠われ平安時代の昔から愛されてきました。
「神山や大田ノ沢のカキツバタふかきたのみは色に見ゆらむ」
平安時代の歌人藤原俊成の歌です。
拡大写真

大田ノ沢から東へ行くとこちらは大きな池。深泥池です。「フォトライブラリ風景」でも書いていますがここも天然記念物です。地図リンク

では上賀茂神社に行きましょう。来た道を戻るだけですが車がよく通る道でなく旧道を選ぶと格子のある旧家や蔵などが見られます。

行きしなに通り過ぎた上賀茂神社です。賀茂氏を祖とする雷神を祭っています。京都三大祭りのひとつ葵祭りの行列のゴール地点ですが今年は雨のため下賀茂神社までだったそうです。地図リンク

境内は広く5月5日には日本古来の競馬ともいえる競馬会(くらべうまえ)が行われます。いわば競馬のルーツですね。写真の右側へ行くとせせらぎが流れ社家の前を流れる小川と合流して賀茂川にそそいでいます。。

本殿の門。その昔はここから先は入れずここで参拝していました。今も拝殿には鈴がなく鈴の絵が書いてあるだけです。
拡大写真

上賀茂神社の近くにはやき餅で有名な神馬堂があり寅さんの映画のロケにも使われたことがあります。岡山産の小豆と江州米を使っているそうです。
帰る途中出雲路橋で偶然千日回峰の一行を見ました。ひざまずいて手をあわす人の頭に一瞬手をおかれ颯爽と歩む姿に疲れなど微塵もありません。いい光景でした。茫然として写真撮ること忘れていました。証拠写真ないのがちょっと残念。



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