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箕面の滝
箕面駅前からのお土産屋さん等の店が続く道は箕面川を見下ろしながらいつしか樹木が茂る谷へと続きます。やがて谷はとぎれて明るく開けた場所に役行者が修験道の道場として開いた滝安寺の朱塗りの赤い橋と堂塔が現れ、そこを過ぎると再び森と渓谷が続きます。所々茶店や食事処もあってちょっとしたハイキングには便利な所ですが、進むにつれて谷深く陽の射し込まない薄暗い中でも楓などの広葉樹が緑、黄、紅のほんのりとした錦模様を織りなしています。全体的に終盤で落葉も多く紅葉の色も冴えないので、きれいと言うより神秘的と言った具合です。森林浴をたっぷり味わいながら冬支度の散策コースは最終地点へ。見上げる断崖の岩間から一気に33m下の滝壺めがけて大滝が流れ落ちています。
もう紅葉は終わりかけでしたが、滝のそばにある紅葉は地味ながらようやく全体が染まってきたようです。
ところで箕面川にあるこの滝はひとつ問題があります。TVで見たのですが、新御堂筋延伸の為に箕面川上流の山間部に建設中のトンネルから湧き水が出て川の水量が大きく減り、湧き水の一部をポンプで汲み上げて箕面川へ再び流していると言うのです。番組内容のインパクト狙いタイトルを流用すれば「箕面の滝は人工滝だった」と言うのです。タイトルはともかく、工事以前よりも滝の水量は現在まだ少なく川は痩せ細り、一時的にほとんど枯れた支流も一部は戻らず、オオサンショウウオが棲んでいるという箕面川流域の水系環境の悪化が懸念されます。
山を削り自然環境を破壊しかねないトンネルや自動車道を作る必要が果たしてあるのか疑問です。詳しい内容はMBS放送VOICEの関連ページを。