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若狭街道の大原へ行く途中にあって比叡山ケーブルの登り口でもある八瀬。叡山電鉄(叡電)叡山線の終点八瀬比叡山口駅のすぐそばを高野川が流れ周辺の楓とよくマッチしています。橋を渡って左に曲がるとケーブル八瀬駅へ。反対方向に川を下ると瑠璃光院へ行くことが出来ます。どちらへ行くにしても紅葉が楽しめ駅から近くて便利です。
瑠璃光院は三条実美公ゆかりの隠れた名刹でしたが数年前より春と秋限定に特別公開されてからよく知られるようになりました。数寄屋建築の名人として知られる中村外二が手掛けた書院は風格よりも日本家屋特有の趣がよく感じられます。大正の末に元からあった建物を建て替えたものだそうです。かつては旅館だったそうで八瀬名物かま風呂(日本式蒸し風呂の原型)が残されており見学が出来ます。
庭園は祇園枝垂れ桜の桜守で知られる佐野藤右衛門一統による作と伝えられています。自然を借景とした瑠璃の庭と臥龍の庭等三つの庭があって、それぞれ趣の違いを楽しむことが出来ます。特に二階から見下ろす瑠璃の庭は必見。ある気象条件により庭が瑠璃色に輝き浄土世界が現れると伝えられています。あいにくその条件には当てはまらなかったようでしたが、その浄土世界が出現しても不思議でない雰囲気と存在感がありました。光が当たらず紅葉の色も冴えなかったのですが、その代わりこの場所の落ち着いた風情がより心に滲みるようで侘び寂びの境地を垣間体験した気分でした。年配のご婦人らが朝来れば良かったと言いながら残念そうに出てこられましたが、紅葉が冴えなかったとしてもその場の風情や雰囲気を楽しむ心のゆとりと感性の必要を感じました。


 叡電八瀬比叡山口駅

高野川周辺、以下同じ


水面の紅葉

ケーブル八瀬駅前

 比叡山ケーブル



八瀬の地名は瀬が多いことから生まれた説がある。

瑠璃光院山門

書院玄関前

書院二階より

二階から見た瑠璃の庭。以下2枚も

見下ろして見る事が出来る庭は珍しいと思う。

手摺りに目障りな物が・・・・

瑠璃の庭(階下)

臥龍の庭 以下2枚同じ

臥龍の庭は広くはないが左右の高低差を巧みに利用して作られた回遊式庭園。

瑠璃の庭が「静」なら、こちらは「動」とも言える。

山門から見上げる

叡電八瀬駅
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